夢幻の月

写真とかゲームとか

無限エスカレーター

高校生の頃の話。

バイトでデパートの屋上ゲームセンターで働いていました。

夏の時期だけ屋上ビアガーデンがあるので、ゲームセンターも21時まで営業。

その日も21時まで営業して、9階から1階までのエスカレーターの電源を切りながら降りて、従業員用の出入り口に行きタイムカード押して、守衛のおっちゃんにカバンの中見せて(店のものを盗んでないかのチェック)帰ろうとしたところ、メガネをカウンターに忘れた事に気付く。

慌てて電源を切ったエスカレーターを登っていく。

動いていないエスカレーターはとても登りづらかったが守衛のおっちゃんを待たせてるので急いで駆け上がった。

大体の感覚でもう9階に来たであろうと思いフロアに出てみると薄暗い非常灯の明かりに照らされた看板の表示は4階…。

嘘だろ!と思いつつそこから階段で9階まで駆け上がると、懐中電灯の灯りが見えた。

近づいてみると、守衛のおっちゃんがいた…。

何故、おっちゃんの方が先にいるのかと思って話しかけようとしたら、おっちゃんが「中々戻って来ないから心配で見に来たんだよ」と言って来た。

「いや、まだ10分も経ってないでしょ」と言うとおっちゃんは「もう1時間過ぎてるんだよ。時計見てごらん、22時15分でしょ」と…。

自分の感覚では5分程度だと思っていた。

何が何だかわからず、今に至る。