夢幻の月

写真とかゲームとか

土曜日の午後

小学3年生のある土曜日。

当時、土曜日は昼まで学校で、12時過ぎに帰宅。

じいちゃんが盆栽を買いに行くというので、ついでにおもちゃを買って貰おうという浅はかな理由で二人で買い物に出かける。

車で20分程のホームセンターの広い駐車場に着いて植木市を行っているエリアにじいちゃんと手を繋いで歩いていく。

僕は植木なんて興味ないのでじいちゃんをおもちゃを売ってるエリアに連れて行こうと手を引っ張るが全然行こうとしてくれない。

それどころか、強く手を握ったまま、植木市のコーナーに引っ張られて行った。

僕は、「じいちゃん、手が痛いよ!」と話しかけるが前を向いたまま無視…。

ふと、上を見上げると知らないおじさんがいた…。

僕は慌てて手を振り解こうとするが全く離してくれない。

その瞬間、じいちゃんの声が後ろから聞こえた。

振り返ると10メートルくらい後ろにじいちゃんがいて僕を呼んでいた。

走ってじいちゃんのところに戻るとじいちゃんは不思議そうに言った。

「一人でどんどん行くから心配になったよ」と…。

僕が手を繋いでいたおじさんは誰だったのか?

もしくは人では無かったのか…。